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今週の政治、5月12日

日銀は、「景気は明確に下振れリスクを意識している」とこれまでの景況感を変更した。日銀の表現は難しく、我々にはなかなか理解しがたいのだが、簡単に言えば「これからは景気は下り坂になるよ」ということである。理由としては、「原材料の高騰」を大きな原因としてあげている。この底辺には原油高がある。際限のない原油の高騰はまだこれからも続いていくだろうとされる。企業収益は、史上最高額の昨年に比べ、今期は減収減益の企業が多くなってくると予想されている。

個人の生活も、物の値段が軒並み上がり、給与もなかなか上がり難い。社会保険の負担が増加し、生活は厳しくなっていく。GDPの約半分を占める個人消費も伸びが期待できないのではと心配される。わが国も大きな曲がり角に来た。政治の貧困に加え、大阪府知事と労組幹部との激論の一部をテレビでやっていたが、「民間と官庁は違うのだ」と言い切る労組幹部の発言には、民間で長く生きてきた者として唖然としてしまった。これでは改革など何も出来ないではないか。そういううちに、どうにもならないところに落ち込んでしまうのではないかと心配になる。

そんな中で、年齢からして(中小企業で)社長が後継者を指名して交代する時期が来ている。これからの紙面は、企業承継について書いてみる。少し前までの企業承継は、主に資産によるものであった。いかにして有利に後継者(中小企業の場合、多くは息子であったり娘婿であったりする)に引継ぐかであった。しかし、本当の企業承継は資産の承継と経営の承継の二つに分かれる。経営の承継は、経営者の交代に伴い、財務・事業・組織など経営全般を再構築し、承継することである。

資産の継承とは、財産権を中心としたものであり、お金が絡むからもっぱら資産承継が重んじられたのである。今週号のこの項は、会員の一人であり、事業承継のオーソリティの河合先生の著書「企業承継の考え方と実務」(ダイヤモンド社)からその考え方と理論を引用させてもらっている。

現在は、経営を承継した後継者が、先代と比べ経営力が劣る場合、多くの資産を承継したとしても、数年後には破綻の憂き目を見ることにもなりかねない。従って現在では、むしろ経営の承継が重んじられるところとなっている。しかも厄介にことに、経営の承継には時間がかかるということである。

資産承継は物にかかる承継であるのに対し、経営の承継は人に関わるものだからである。
あの会社は資産内容が素晴らしいし、取引先もガッチリある。しかも老舗だ。誰がトップになっても大丈夫だ、などの安心は絶対出来ないのである。もちろん、経営の承継といっても、親族内承継と親族外承継ではその内容も方法も大きく異なる。現トップの子息が承継する場合は、教育に長い時間がかかるが、親族外承継で経営のプロが送り込まれる場合には、そう長い時間教育する必要はない。

昔のトップは、何としても息子に承継したいと考えている人が殆どであったし、それは人の情としてよく分かるのだが、最近では経営の厳しさを考え、企業はある程度大きくなれば公器であり、社員の生活もあるし、取引先にも迷惑がかけられないと考えて、上場も可能な優秀企業でも、息子に承継せず、m&Aで売ってしまうという例すらある。

1キロの荷物から背負い始め、徐々にその重さを増やし、今では100キロの荷物でも何の苦労もなく背負えるように成長してきた創業者だからこそ、この厳しい現実を何とか生き残っていけるのだが、急に100キロの荷物を背負う運命になった息子には厳しい試練である。

それが分かるだけに承継を真剣に考える年齢になっている創業者トップは、今苦悩しているのである。しかしである。前述したように、できれば息子を後継者にしたいと考えるのは当然のことであり、私は中小企業はその方がモチベーションが高くなっていいと思っている。後継者教育とは、事業・財務・経理・営業などについて知識・経験を深め、これらにたいしてのマネージメント能力を高める。また経営者としての経営資源の最適配分が出来る能力を養う。そして企業を永続的に発展させるためにリーダーシップを発揮して、社員を引っ張り、ビジョン実現に邁進できる能力を備える必要がある。これらのことを後継者に承継することは大変時間のかかることである。

中でも知識の習得は、まだ比較的容易であるが、マネージメント能力、リーダーシップ能力を身につけるには相当な時間がかかるのである。そして場合によっては、身に付けられないかも知れないのである。これをしっかりと承継していくことが、現トップの最も重く大きな責務であると考えるのである。

後継者を指名する時に、専務の延長線上に社長職があるのではなく、トップと№2とはまったく別の職種であることを認識しなければならない。現社長が、息子にバトンタッチする時には、出来る限り、現状の財務・事業などの実態を把握して、あるべき姿に近づけるべく再構築して後継者にバトンタッチすべきであろう。後継者になったのは良いとして、過剰債務まで引き継ぐことになった後継の息子は、過剰債務は父親の責任だと不満を漏らし、こんなことなら社長を引き受けるべきではなかったと開き直る例も見てきた。こんな状態では、未熟な後継社長が立ち往生するのは眼に見えている。

「もう社長としてやっていく自信がありません。こんなに厳しい状態とはつい知りませんでした。どうしたらいいでしょう」社長になってたった三ヶ月なのに、こんな相談に来た後継社長に対して私は厳しいことを言う。
「社長になるまでは専務だったじゃないですか。今更知らなかったでは、社員に対して無責任でしょう。引き受けたのなら、死に物狂いで現状を打開する努力をしなければなりません。みんな社長になれるものならなりたいんですよ。

貴方はお父さんが社長だったから、こうして社長になれたじゃないですか。よろこんで苦労を引き受けなさい。それが嫌で、いいところばかりが取りたいのなら、社長なんかになったらダメですよ」と、
言いながら、若社長の苦悩は手に取るようにわかる。先代は譲ったとしても毎日のように会社に来る。取り巻きの社員たちは、先代の言うことのほうを良く聞く。自然に先代と若社長を比較する。先代も譲ったのなら会社に来るべきではないのだが、行くところがないから毎日出社してくる。これも人情としてよく分かる。

名ばかり管理職という言葉があったが、これは名ばかり社長といえる。そんな社長の言うことなど社員はほんきになって聞かない。事業承継とは、言葉の響きは良いが、資産承継と経営承継のほかに、先代が子離れできるかどうか、会社離れできるかどうか、新社長は親離れできるかどうか、全責任は自分にあると覚悟できるかどうかも、重要なことだと思うのである。

更にもう一つ、最も重要なのは志の承継である。これまでは、この志の承継が重んじられてこなかった。このことが最近数々の悲劇を生んでいるのである。近々の例では、またも不祥事が発覚した「船場吉兆」が上げられるのではないか。資産承継は出来た。後継者の教育もした。しかし一番肝心な「志」の承継が出来なかった。お客様に喜んでもらえる料理を造る。このために一身を賭ける。この「志」を持ち続けることこそが一番重要な企業承継である。渡すほうが、肉親の情に負けて能力のない後継者に引き継いだのが悪いのか、受けたほうが資産と経営の承継に有頂天になって、志を忘れたのか悪いのか、私にはなんとも言えないが、本当に残念なことである。
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