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今週の政治、3月17日

アメリカの景気の先行き不安が原因で、各通貨に対して全面的にドル安になっている。日本も大きな影響を受けて、一ドル100円を切り込んだ。実に12年振りのことである。
早速トヨタはアメリカでの大型車の生産を減らす方向を打ち出した。寸時も疎かにできない事態となっている。原油が一層値上がりし、日本の景気も今年は厳しくなると見られている。政府はどんな景気対策を打つのであろうか。そんな事態なのに、日銀総裁すら決められないとは本当に日本の政治はどうなっているのかと残念である。

そんな中、民主党が強硬である。ついに日銀総裁候補の武藤さんを否決した。このままでいくと総裁空席と言う事態も予想される。(ただし福井総裁の任期切れまでまだ数日あるから、候補の差し替えなどで電光石火の解決がない訳ではないが・・)反対の理由は、財・金分離の原則に、財務事務次官を務めた武藤さんでは不適任というのである。

私が想像するに、総裁に就いたらたぶん武藤さんは、景気のことを考えて。金融量的緩和を復活させると思われるし、金利もたぶん下げると思われる。たしかに再びゼロ金利に戻ると言うのは、金融の基本から考えると必ずしも正常と言うわけではないし、金融の量的緩和の復活も、度を過ぎるとインフレを誘発しかねないということになろう。

原油価格が際限なく上昇し、物価が上がり始めている時に、インフレを誘発しかねない政策は適当ではないと言われるかもしれないが、私は、(後に述べる理由から)現状でそれは悪いことではないと思う。民主党の反対の本音は、政府を揺さぶり、政権交代に持っていこうとする政治的な意図が見えてくるのである。果たしてこの問題、どんな解決をみるのであろうか。

日銀総裁の話題が出たタイミングで、金融政策について述べることにする。最近数年間の日本の実体経済は、一見すると活力を増しているように見える。バブル崩壊の後始末から脱却して、2004年以降、日本経済は年間2%程度の持続的成長を取り戻した。大手企業は史上最高の収益を上げ、いざなぎ景気を超える戦後最大の景気拡大が続いている。一方、原油価格の際限ない高騰などで各国がインフレに悩む中、ひとり日本だけがデフレ、物価の下落が止まらない。そのデフレ傾向は2001年から続いている。

しかもデフレからの脱却は今の時点では果せておらず,2007年度の政府見通しの名目経済成長率の2%を達成することは難しい状況である。デフレの要因としては、次ぎの3つが上げられる。①需給バランスが崩れること。供給が需要を上回る結果、物の値段が下がるのである。しかし現状の日本では、需給のバランスは崩れてはいない。②コスト要因で起こる。技術の進歩や外国から(特に中国)安価な商品が大量に流入することによって物の値段が下がる。しかしこれは世界各国が共通の問題であり、日本だけのことではない。

③金融要因。つまり世のなかに出回っている通貨供給量はどうかということである。年間成長率2%を維持するためには、通貨供給量もそれに応じて増加させる必要がある.4%は増加させなればならないと言うエコノミストもいるくらいである。しかし実際の通貨供給量の増加は、ここ数年1%程度の伸びにとどまっているのである。日銀は、2000年8月より,ゼロ金利政策を続けてきた。続いて翌年の3月からは、金融量的緩和政策を実行した。これにより日銀は、金融機関に潤沢な資金を供給し、金融不安の払拭に全力投球したのである。

その量たるや、各金融機関の日銀の当座預金の合計残高を30~35兆円まで伸ばすというものであった。そもそもこれら二つの政策は、金融の常識から照らせば異常であることには違いない。お金に金利がつかない状況は、元々金利が持っている資産配分機能を廃棄するものである。またプライマリーバランスがマイナスの状態がこうも長く続くのも異常である。民間企業に置き換えたら、仕事をすればするほど赤字が出る会社は倒産を待つしかない状態だからである。

そしてこのように長くデフレが続く経済も異常としかいえないのである。この異常な状態を早く脱却しなければならないのは、皆同じ認識である。そのためには、経済成長を年3%程度を維持できる政策を採り、当然増える増収と無駄を省く改革によって、プライマリーバランス、つまり年間収支を黒字に持っていかなくてはならない。その過程において、金利を上げる、量的緩和を正常値に戻す等の手を打つのが正解だと思う。

しかし福井総裁は、2006年3月に金融量的緩和を転換して、通貨供給量を減らす政策を選らんのである。同年7月には、ゼロ金利政策をも転換し、0.1%で実質ゼロ金利だったものを0.25%、続いて現在の0.5%まで引き上げたのである。日銀にしてみたら、異常であるゼロ金利も、過剰な?金融量的緩和も、出来るだけ早く正常に戻したいと言うことであろうし、それは立場上理解できるのだが、未だデフレ状態が解消されていない時点の金利引き上げと金融量的緩和の転換は、不況下における金融引き締めとなり、景気が停滞し、経済成長の(特に中小企業の経営の)足を引っ張ることになった。:

そもそもデフレの解消は、経済を成長させることで解決しなければならないことである。経済を成長させず、プライマリーバランスの解消のために、国民に更なる負担を求める政策では解消されないのである。ここが今の日銀の金融政策に首を傾げるところである。日銀総裁の座は、旧大蔵省と日銀生え抜きの襷がけ人事で行われてきた。しかし1998年に施行された日銀法改正によって、旧来の大蔵省の出先機関と言うイメージさえあった日銀が、その独立性を保障されたのである。その後、三重野さん速見さん福井さんと三代の日銀出身者が総裁の座を占めてきた。今回の武藤さんの総裁案は、長年の財務省の念願であった。

上げ潮路線と言うものがある。これは安倍前総理や当時の中川幹事長、竹中平蔵氏が中心になって、少なくとも年率3%の成長を目指せる政策を採っていこうとする路線である。これに対して、与謝野さんらのグループは、無理な経済成長路線は反故をきたしかねない。現在の日本の潜在的成長力は2%が精一杯である。「それより先にやらなければならない改革がある」とした真っ向逆の路線がある。その綱引きが水面下で進んでいる。

最近面白い人事に目が留まった。それは年金を始めとする社会保障の首相担当補佐官に、元金融庁長官だった伊藤氏が抜擢されたと言うニュースである。この人は明らかに竹中路線の人であり、その線の先は小泉元首相に行き当たる。もしもは歴史には禁句であるが、もし安倍さんが今も総理を続けていたら、今回の総裁候補も違った人になっていたと思われる。ひょっとして竹中日銀総裁の目もあったように思う。

白川副総裁案には野党は賛意を表したから、最悪の場合白川副総裁が総裁代行と言うことになるのかもしれない。中央銀行総裁が空席となれば、国際的信用が失墜すると言われているが、それについては果たしてそうだろうか。そんなことはないのではないか。与野党がこの件を政争の具にせずに、本当に誰が総裁になったら今の日本の金融の舵取りが最も巧くできるかを議論して、その資格と実力と日銀の独立性を守れる人を選んでもらいたいのである。

下世話な話であるが、もしも武藤さんが総裁になれなかったとしたら、政治の渦の中に揉まれた不運の総裁候補と言うほかない。まさかの坂である。こんなことは人生の中では日常茶飯事である。万一そうなったとしても、武藤さんにはまた新しい且つ相応しい天下り先が用意されると思うから、そこで実力を発揮してもらいたいと思う。

これも下世話な話だが、よく乱世の中で緩衝地帯と思われる人が漁夫の利を得てトップになることがあるが、今の日本はグイグイ引っ張っていくようなリーダーが必要だと思う。誰にも嫌われないで無難な人は、平時には良くても乱世で且つ危機の際には、機能しないのである。

株価が下がり、日本売りが続いている。決算の利益確定がもうしばらく続くから、株価はこの水準で一進一退で推移するだろう。日銀総裁のゴタゴタは既に市場は織り込み済みである。マクロの情勢は上記したとおりであるが、現場でのミクロの景気は一段と厳しさを増している。政治家はもっと現場を知ってもらいたい。
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