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今週の政治、1月21日号

年明けから、経済も政治も荒れ始めている。特に株価が激しく下落している。アメリカのサブプライムローンの焦げ付きの影響と、原油高のダブルパンチがこのような厳しい状況をもたらしたものと思われる。しかしサブプライムローンの影響は、日本の金融機関が一番被害が少ないとも報じられている。それなのにこの激しい株価の下落は、一体全体どうしたものなのであろうか。

昔から、「あいつは株を上げよった。下げよった」と言われるように、株は、値打ちを表す表現に使われることが多かった。だから本来は株の値段はその会社の値打ちを表すものである。それがいつの間にか、半年先のその会社の業績を読んで、先物を買うようになり、最近では投機の対象として短期間に売り買いが繰り返されるようになってきた。しかも利を求めて外国の投機家が、巨額の売買をするようになった。マネーゲームの様相を濃くしている。

昨年一年のわが国の株の動きは、7月末までは買い越しが続いていた。そもそもここ数年の株価の上昇は外国人の買い越しにあった。ところが8月から一転して売り越しに転じた。全体の株売買の6割が外人である。その外人資金が売りに転じたのである。それはまさに参議院選挙で自民党が惨敗して、参議院の勢力が与野党逆転した時期と符合している。

私は民主党が政権をとることが悪いといっているのではない。国会にねじれ現象がおこると、物事がなかなか進まず、景気に悪い影響が出ると株式市場は読んだのである。外人投資家がそう読んだから、一転して売りに転じたのである。世界の株式市場を見れば、昨年一年間で50%も70%も株価が上昇した国が幾つもある。そんな国の株に日本株を売却した資金で投資しているのである。

さらに安倍政権に代わって福田政権が誕生した。小泉・安倍と続いた改革疲れが、我々国民には色濃く漂い始めていたときであったから、福田首相の安心感や安定感、’(政界ではやりやすさ)が評価されて首相に選ばれたのだが、時期は福田さんの得意?の調整型では世界の流れとの間にずれがあると思われたのである。日本は、戦後の混乱期を見事に乗り越えて、ある時期経済力が実質世界一に上り詰めたことがあるのだが、今や後進国の追撃も目覚しい上、日本そのものが柔軟性を失い、硬直した官僚支配社会になりきってしまっている。そのことが世界から高く評価されていない原因を作り出したのである。このままでは、置いて行かれそうな危機感を持っているのは私だけではあるまい。

外国から見れば、日本はもっともっと改革して、スリムになって柔軟性を復活して、どんどん成長してもらわなくてはならないと思われている。それがバブルの後遺症がまず大方払拭されたと言いながら、前進するパワーは今ひとつ感じられないと低い評価しかされていないのである。

開会した通常国会の目玉はガソリンだと言う。民主党は暫定税率を廃止する考えである。暫定税率を廃止したら一リットル25円ガソリンが安くなる。企業にとっても我々車に乗るものにとっても有難いことであり、反対する人はまずいないだろう。しかしこれによって少なくなる税収は2兆6千億円だと言う。消費税にすると約1%になる。この財源をどこに求めるのかが、民主党の説明では今一つよく分からない。この点を分かりやすく納得できるような説明をする必要がある。その説明が納得できたら、政権交代の大きな追い風になるかもしれないし、その説明が不十分なら、税収不足のために地方でいろいろなリスクが出てくるから、民主党の政権奪取は幻になるかもしれない。

一方自民党が絶対に手をつけなければならないのは、公務員改革と天下り解消、特別行政法人に象徴される許しがたい税金の無駄遣いである。これに果敢に挑戦しなければ、長い目で見たら凋落の道を辿ることになるだろう。

19年度(年度末は3月)の経済成長率を2%から1.3%に下降修正せざるを得なくなった原因のもう一つに、改正建築基準法がある。余りにもがんじがらめになりすぎて、身動きがとれず昨年の10月から年末にかけて、住宅着工件数が激減した。過ぎたるは及ばざるが如し、を絵に描いたような話である。多くの中小建築会社が倒産に追い込まれている。

これを私は、熱病に魘されたように、不良債権、不良債権といいすぎて、潰れなくてもいい潰さなくても良かった企業をどんなに多く潰してきたか。余りにも過酷な金融機関の資産査定を行ったがあまり、金融機関が自分の身を守ることを優先してしまい、中小零細企業にお金を貸す金融機関がなくなって、企業格差増大を招いてしまった時の事金融政策を思い浮かべるのである。

竹中大臣。貴方の金融政策は本当に正しかったと思いますか。たしかに不良債権は少なくなったでしょう。その結果、金融機関は中小企業育成という使命を放棄し、強い企業だけを全ての金融機関が土盛し、支援や育成や発掘というリスクを伴う中小企業融資が消え去り、地方格差・所得格差・企業格差の各種格差に繋がった一因になったのではないですか。完璧を求めるがあまり、角を矯めて牛を殺すの例えになったのではないですか。それと同じことが、今建築業界に大きく降りかかっている。建築着工が停滞すると、それに付随する水道・電気・家電・家具・等々が停滞することになる。経済の足を引っ張ることになる。

また、食品の賞味期限問題も厳格すぎて、少々神経質になりすぎてはいませんか。船場吉兆の場合は、産地偽装でお話にならないが、賞味期限等は、余りにも厳格になりすぎたのではないですかねぇ。その完璧主義社会がもたらす弊害として、自分さえ良かったらいい、の自己主義がはびこり、助け合い精神が希薄になり、心が荒廃してきたのではないですか。完璧も程々が良い。

政治が停滞すると経済も停滞する。それを証明するような状況が年明けから日本列島を襲っている。今、江戸時代の人情物小説が文庫本の書下ろしと言う形で人気があるのは、現実の社会が、人の困っている姿を見ても自分に災難が降りかかることを嫌って知って知らん振りをする。それではダメだと言っている人も、その場に立ったらやはり知らん振りをする。それが嫌で自己嫌悪感を持ち、小説の中だけでも、人に親切で涙が出るような人情物を好むのだと思う。

それでもそれが法令で決まっているのだから、守らなければならない。ころころと変わる各種の規制、これらの完壁主義に裏打ちされた法令順守のコンプライアンスは、どうなっていくのかが素人にはもう一つよく分からない。その業界に身を置くプロが、エンドユーザーを指導して一から十まで指導し時には代行する。それくらいの専門知識を持ち得なければ、お客さんは付いて来てくれない。金融機関なら、お金を預かって貸し出すだけでは、一段と向上している顧客の高度なニーズを満足させることは出来ない。そんな人材を育てられるのかどうかが企業存続のキーポイントとなろう。

どう考えても、6月、長引けば秋口くらいまでは経済は停滞するし、政治は混乱する。場合によれば年内は景気が上向かないかもしれない。だからそうを受け入れて、今は焦ることなく、自分の企業を見つめなおし、引くべきは引く、立て直すべきは立て直す、改善するところは改善する。社員の意識を高める。そんな階段の踊り場に差し掛かっていると考えることが正しいと思うのである。では又来週。。





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